先日のこと。
仕事を夕方で切り上げられることになったんだよね。
急に決まったから誰かを誘うっていう感じでもなくて。
どこかでふらっと飲もうと思った。
自分のいる場所から色々と移動手段を考えながら店を思い起こしているうちに。
ふと思いついた店があったので。
とりあえず新大久保駅に移動した。
そこから大久保駅のあたりを左に曲がって。
少し歩いてクイッと曲がった路地裏にあるのが「瀧元(たきげん)」さんだ。
たしか19時とか20時くらいに着いたと思うんだけど。
カウンターのお客さんは一人だけ。
奥の座敷はあまり見えなかったけど、空いてたような気がする。
名物が「たら豆腐」っていう温かい料理の店だから夏場はあまり混まないのかな?
それともたまたま?
なんて思いながら店内に入る。
ここのおっちゃんたちは、本当に柔らかい笑顔で出迎えてくれる。
すごく気持ちが良いんだよね。
まずは瓶ビールを頂いて。
しばらくするとお通しを出してくれた。
今日はイカそうめん、枝豆、茹でエビだね。
枝豆が思いの外美味しかったな。
イカそうめんも生姜の効いた出汁がさっぱりしてて、ねっとりのイカを引き立ててる。
まずは刺し身の盛り合わせをいただくことに。
まぐろ、いか、かつお、いわし、つぶ。
基本的にどれも厚切りだね。
ここのイカの刺身は新鮮さのコリコリじゃなくて、寝かせたねっとりなのが個人的に好きなんだよね。
つぶもすっきりした味わいで美味しい。
〆イワシも程よいつかり具合でうまかったな。
ここで酒を切り替えることにした。
こういう店だと夏でクソ暑くても熱燗が飲みたくなるんだよね。
相変わらずおおきな蛇の目にドボドボっと注いでくれる。
で、フライの盛り合わせを頂いて。
エビ、アジ、イカだね。
アジが分厚い身がフィレになってるのが嬉しかったな。
このスタイルのアジフライを食べたのは、築地の「洋食たけだ」さん以来かも。
あのお店がなくなっちゃったのは築地通いしてる頃の僕には大ショックだったよな。
そして、〆はこの店の名物料理のこれ。
たら豆腐
とても香りが良い昆布だしで炊いた鱈の身と豆腐にかつお節って。
本当にシンプルなメニュー。
旨味は強いんだけどあっさりしてて。
でも香りの余韻は長い。
ほろっと崩れる鱈の身と、熱々で火傷しそうな豆腐と。
もちろん、寒い時期に食べて美味しいものだと思うんだけど。
暑い時期に汗をかきながら食べるのも乙だよね。
って、心も身体も温まったところで勘定をお願いして。
駅方面へとむかうふゆひこでしたとさ。