とある日のこと。
ふと思ったんだよね。
「そういえば、最近フレンチ食べてないな……。」
ってところで、とあるシェフのことを思い出した。
最近、ちょっとしたテレビで見かけて。
「こんな番組に出たりするんだ」ってびっくりしたんだよね(笑)。
この日は休みの平日で。
18時くらいには用事が終わるスケジュールで。
その後の予定は特にないっていう。
絶好の外食日和だったんだよね。
というわけで、さっそく店に問い合わせの電話をかけてみる。
カウンター席は空いているとのことで、お邪魔することにした。
神谷町の駅で降りて。
国道1号線から外苑東通りへと曲がる。
ロシア大使館を通り抜けて、狸穴坂のもう少し六本木よりかな?
細くて急な坂道を下る途中の二階にその店はある。
「AUX GOURMANDS(オー・グルマン)」
とあるバーのオーナーバーテンダーさんにご紹介頂いて、数回お邪魔したんだけど。
ここしばらくご無沙汰してしまった感じだった。
店に到着したのが18:45くらいだったろうか?
僕がこの日、最初の客だった。
入り口から見える厨房の中のオーナーシェフY氏にご挨拶をして。
カウンター席に腰をおろす。
Y 「久しぶりじゃないですか!先になにか飲みますか?」
ふ 「ご無沙汰しちゃいました。まずはグラスのシャンパーニュを頂きます。」
ってなことでシャンパーニュを頂く。
銘柄がなにか聞かなかったけど、樽の香りがほんのりあってコクがあるタイプ。
久しぶりにちゃんとしたシャンパーニュを飲んだかも(笑)。
飲みながらメニューを眺めているとY氏が丁寧に各メニューの説明をしてくれた。
この店の困るところは。
どのメニューも本当に美味しそうで一つに決められないところだよ!(笑)
それぞれのメニューに対するY氏の愛情の注ぎ方が半端ないんだもん。
実はね。
店に来る前に店のHPでメニューは確認してたんだよね。
で、
「前菜もメインもフォアグラとかにしちゃおうかなー?」
なんて思ってたんだけど。
説明を聞いてるうちに決意がグラングランになるのが分かった(苦笑)。
とにもかくにもメニューを熟読しながら頂いた説明を脳内で反芻しながら。
結局、いつもと同じように苦労してメニューを決めたんだ(笑)。
まずはアミューズを出してくれる。
鳥の胸肉のタルタルとのこと。
低温調理したものをビーツと併せてるのかな?
柔らかい鶏肉とビーツの食感の対比が面白い。
このくらいから背後のテーブル席が徐々に埋まりだした。
最終的にちょっと大人数のテーブルもあったりで、テーブル席は満席だったのかな。
なんでもない平日だったから、こんなところにテレビの影響があったりするのかしら?なんて思ってみたりした。
そして、しばらくして出てきた前菜がこれ。
フォアグラとトリュフのリゾット
前菜は初志貫徹でフォアグラにしたよ。
厚めに削られたトリュフがたっぷりで。
そのトリュフをどけると、表面がカリッと焼かれたフォアグラが。
当然、中はとろっと濃厚。
しっかり芯のある米にフォアグラやトリュフを絡ませながら頂く。
これが美味くないわけないよね?(笑)
この辺でシャンパーニュが空になって。
ワインは何を併せるのが良いかY氏に相談する。
「そうですねえ。これでメインの皿の途中まで引っ張って、こちらでメインの残りとチーズって感じでいかがですか?」
ってなことで提案を頂いた。
まあ、ワインについては無知な僕ちゃん。
当然、その提案にまんま乗るわけである(笑)。
ブルゴーニュのピノファンの2007年。
コレ以上の情報は覚えていない(苦笑)。
軽い飲みくちのなかにベリーっぽい甘さとほんのりスパイス感がある。
うん。
リゾットとの相性も悪くないね。
って、大事に食べてるつもりのリゾットがあっという間になくなってしまった(涙)。
このあたりでお店がちょっと立て込んできた。
この日は時間に余裕があるし、なによりカウンター席からだとY氏の仕事ぶりが見れるから。
ボケーッと待っているうちに出てきたのがこれ。
エゾジカのもも肉のロースト
綺麗な火入れだよね。
このもも肉、とても滑らかな食感だ。
でも、適度な噛みごたえがあって。
最初に歯がすっと入った後に、ムギュッと噛むと。
そこから肉の旨味が溢れてくる感じ。
エゾジカと言ってもあまり癖がなくて、素直に美味しい赤身肉。
Y氏が「ジビエとしてではなくて肉として美味しい」って表現をしてたのが印象的だった。
添えれくれた野菜のマリネも美味しかった。
このメニューで冷たいガロニって、ちょっと意外だったけど、とても良いアクセントになっていた。
この皿の途中でブルゴーニュが空になって。
その後に頂いたのがこれ。
PRIMON
なにやらスペインの赤とのこと。
それ以上は聞かないでくれ(笑)。
これが思いの外どっしりとしていて。
でも、フルーティな感じもありつつ。
エゾジカの血の旨味と、ワインの風味を混ぜ合わせるような感じで味わっていく。
で。
以前はコースの中になかったんだけど。
最近はコースにチーズが含まれてるんだね。
っていうことで。
食後のフロマージュ
だが。
しかし。
駄菓子菓子。
カマンベール以外のチーズの種類を失念しました!(涙)
どちらも牛乳のチーズだったはず。
それぞれ特徴のある風味で。
チーズはそんなに知らないけど、きっと食べごろまで寝かせているんだろうなあ、っていう味わい。
これに残っていたワインを併せて。
うまいことワインとチーズが同時くらいになくなったね。
そして食後のデザートはこれ。
卵黄たっぷりのカスタードプリン
食感はとても滑らか。
かなり柔らかい。
でも、提供される時に形がしっかりしてるのが不思議だ。
風味は本当に濃厚。
カラメルがしっかり苦くて甘いのが嬉しいね。
最後にエスプレッソを頂いて〆。
そして。
食事中のY氏のこの一言によって、この後の僕の行き場所は決まったのだった。
「そういえば、ふゆひこさん。最近、PANACEEさんには行ってますか?」
というわけで、帰り道は外苑東通りを六本木駅へと。
日比谷線にのって恵比寿に向かうふゆひこでしたとさ。